橋谷能理子
フリーキャスター・コミュニケーション講師 元テレビ静岡アナウンサー
松尾英里子
フリーキャスター 元日本テレビアナウンサー
新人
神田れいみ三桂 PLUS 一期生
中西萌三桂 PLUS 二期生
1 女子アナを目指したきっかけは?【
2 アナウンス学校は必要か?
3 女子アナも方言に悩む
4 女子大生も訛っている
5 女子アナっぽい服装
6 女子アナ・メイク
7 女子アナのイメージ
8 キャスターとアナウンサーの違い
9 アメリカに女子アナはいない?
10 局アナとフリー
11 女子アナには知識は必要?
12 局アナを辞めようと思った理由?
13 女子アナの辛さ
14 インタビュアーの力量
15 インタビューの極意
16 自分の言葉で伝える
17 本番終わりで反省・復習をしますか?
18 ミスは引きずってはダメ!
19 女子アナは100点を目指さない
20 女子アナのキンチョーしない秘訣
21 女子アナになってよかったなーと思う瞬間
22 女子アナはスリリングで、楽しい
23 女子アナの危険な体験
24 女子アナのトレーニング
25 女子アナの体調管理
26 女子アナの私生活?気を付けること?
27 女子アナ新人時代に指導されたこと
28 女子アナ志望の若者のテレビ事情
29 いまどきの女子アナ?いいとこ・悪いとこ
30 女子アナとテレビとAIと
神田 こんにちは。神田れいみです。
中西 こんにちは。中西萌です。
神田 さて、この番組は私たち三桂+の新人キャスターが、先輩方をお招きして、キャスターという仕事の奥深さについて探求していこうというものなんですが、中西さんはこれが初仕事ですね?
中西 はい。そうなんですよ。すごく緊張してるんですけど、いろいろなお話が聴けるのが、凄く楽しみです。
神田 頑張りましょうね。
中西 はい。よろしくお願いします。
神田 お願いします。それでは、ゲストをご紹介します。橋谷能理子さん、松尾えり子さんです。よろしくお願いします。
橋谷・松尾 よろしくお願いします。
神田 私も、あの初めてこういう形で、MCを担当させていただいているので、すごく緊張してるんですけれども。
松尾 伝わってきますよね(笑)。
橋谷 もうね、見てるほうが緊張するよね。
神田 私の方から、先輩方のプロフィールを、ご紹介させていただきます。まずは、橋谷能理子さんです。橋谷さんは、東京女子大学文理学部卒業後、アナウンサーとしてテレビ静岡に入社。退社後、テレビ朝日ニュースステーションのニュースキャスターとして活躍。その後、テレビ・ラジオ、コミュニケーションセンター講師、雑誌連載など幅広く活躍されています。2006年には日本語教師の資格を取得し日本語教師また大学の非常勤講師としても活動されています現在はTBSサンデーモーニングなどに出演されているんですよね。
橋谷 はい。
神田 見守っていただいて、ありがとうございます(笑)。続いて、松尾英里子さんです。松尾さんは、早稲田大学商学部卒業後、アナウンサーとして日本テレビに入社。スポーツうるぐす、ニュースZEROなどのMCを担当。2012年結婚を機に日本テレビを退社し、ワシントンDCにて生活。日本帰国後、フリーアナウンサーとしての活動を再開されました。現在はBS Twellbe「マーケットアナライズ+」などに出演されています。
松尾 その通りでございます(笑)。
神田 ということで、あらためまして、この番組は私たち新人キャスターが、アナウンサーキャスターという仕事の奥深さについて、探求していこうというものなんですが、いろいろと質問を伺ってもよろしいでしょうか。
橋谷・松尾 どうぞ、どうぞ(笑)。
神田 ありがとうございます。では、早速中西さんから、お願いします。
中西 はい。では、わたしの最初の質問はこちらです。アナウンサーを目指したきっかけとは?
松尾 わたしはですね。アナウンサーを目指そうと思ったよりも、まず先にテレビ局に入りたいという思いがすごい強かったんですね。大学のときに、ボランティアサークルに所属してたんですけど。ちょっとハンデのある子供たちと接するなかで、彼らがよくテレビのクイズ番組の真似っことか、あの企画をわたしたちと一緒に模倣したりしてたんですね。彼らがこれから大きくなるときに、いちばん身近な娯楽というのかな。楽しみでありたいなと思って、テレビ局に入って番組を作ってみたいなと。それがまずテレビ局に入りたいと思ったきっかけでしたね。大学入ってスグでしたね。
(続く前回)
神田 ていうことは、実際就職活動とかも、アナウンサー以外も考えていらっしゃったんですか?
松尾 そうですね。実家が群馬県だったので、どうせ入るんだったら、自分の両親にも見てもらえるテレビ局に入ろうと思って。そうなると、やっぱり関東、東京のテレビ局になりますよね。で、そのなかで、自分は技術職は、さすがに無理だったので。条件的に。じゃあ、受けられるもの全部受けようと思ったときに、アナウンサーと総合職と両方、受けました。
神田 メディアのお仕事を目指されるなかで、学生時代に、そのためにこれをやったってことはあるんですか?
松尾 アナウンススクールに通いました。それは、テレビ局に入ってみたいんだっていう話を、OB訪問していたときに、その先輩に「だったら、まず喋りの練習をしたほうがいいよ」と。「面接は、とにかく相手があってどんなふうに自分の思ってることを伝えるかっていう、その伝える力が、どんな仕事でも問われてくるから。アナウンススクールに行って、どういう風に伝えるかって練習してくるのも、いいと思うよ」って。で、それから、もうひとつ、「そういうところに行くと、テレビ局を目指す友だちっていうのができるから。それがすごく良かったよ」と。その人自身もアナウンススクール出身だったんですけど。そういうふうに勧めていただいて。で、アナウンススクールに通いました。
神田 友だちって。友だちでもライバル意識が。。
松尾 そうですねー。限られた人数のところを目指してるわけですから、もちろんライバルでもありますけど。ただ、どういうのかな。学校の友だちには、なかなか、エントリーシート書くにも、ちょっと難しくてとか。相談しようにも、業種によって、エントリーシートって、全然違うので、うまく相談する内容が伝わらなかったりする。で、相談にならなかったりする。アナウンススクールに行くと、みんな同じエントリーシートについて書いたりするので、そういう相談も大ぴろげにできますし。ライバルっていうよりも、同士みたいな感じ、ですかね。ですから、いまでも、同じ時期に就活していた仲間とは仲がいいですし、他局の友だちとも仲良しです。
中西 そうなんですね。じゃあアナウンススクールは、やっぱり通ったほうがいいんですかね。
松尾 うーん。わたしは、オススメだなぁと思いますね。
中西 なんか、あんまり短期間じゃ、その実力がつかないような気がして。試験までって、短いじゃないですか。学生だと。半年とかだと、なかなか実力がつかないんじゃないかなと思って。わたしも、大学入ってから、なりたいって思ったんですけど、入学を考えてた時期があったので。やっぱり、松尾さんは入られてから、実力があがったって感じられましたか?
松尾 アナウンスのスキルについては、どうかと言われると。わたし自身、いまでもよくわからないんですけど。ただ、日々面接で、こんなこと聞かれたらどう答えようかなとか。自己PRに、あっ、この出来事使えそうだなとか。そういうことを、毎日考えるようになるので。そのためには、いいきっかけになったのかなって思いました。
(続く)
試験受けているなかでは、別に直されないけど。入社してから、もうコテンパンに直されて(笑)。
(前回)
橋谷 わたしも、絶対アナウンサーというよりは。わたしは、あの男女雇用機会均等法って知ってる?
中西 わたし大学でそのゼミでやってるんですよ。
橋谷 そうなんだ(笑)。
中西 いちおう、それを専門で勉強してるんです。
橋谷 むかしは、男女が均等じゃなかったんです。だから女の子は総合職受けられなかったり。あと、わたしは、4大卒でしかも地方出身っていうと、本当に就職先が限られていて。
中西 そうなんですか。
橋谷 そう。もう銀行か、商社か、公務員か、マスコミ。そんな感じで。
中西 はぁ。
橋谷 うん。で、まぁ商社も銀行も一般職で。なにがやりがいがあって面白いかなぁと思ったときに、やっぱマスコミかなぁと、思ったんですね。そしたら、まぁいろいろ受けて、出版社とかも、実は内定もらったりして、ラジオ局とかのディレクターさんとかも受けてみたりして。いろいろ、こう面白そうなものを、とりあえず受けたら、ご縁があってアナウンサーになったっていう感じ。
中西 アナウンサーが第1志望というわけではなく、マスコミをこう満遍なく。
神田 地方ご出身ということで、方言とかあったりしたんですか?
橋谷 もうベラベラ(笑)。
神田・中西 へぇぇ(笑)。
橋谷 ものすごい、とくにわたしは、高校時代、いちばん方言のきつい女の子と言われてて。
松尾 そうなんですか(笑)。
橋谷 そう。実は、昨日まで実家に帰ってたので、もっとベタベタの関西弁で生活して、
帰ってきて、標準語のスイッチ入ってる感じ。
神田 関西弁だったんですか。
橋谷 関西弁に近いですね。とくに、ウチは母が大阪出身なので、もぉベタベタの関西弁。
神田 そういうのって、試験を受けてるなかで、直したりされたんですか?
橋谷 試験受けているなかでは、別に直されないけど。入社してから、もうコテンパンに直されて(笑)。
神田 えぇ。そうなんですか。
橋谷 うん。なにかね、ニュース読むたび。終わったら、「橋谷、橋谷」って先輩に呼ばれて、「お前なぁ」とか言って「これ違うだろ」「お盆とお盆は違うだろ」って。
神田・中西 はぁぁ。
松尾 橋谷さんにそんな時代があったんですね(笑)。
橋谷 関西では、お盆はお盆。「お盆に帰る?」ってそんな感じ。
神田 えっ。じゃあ、お盆は?
橋谷 お盆。
松尾 おんなじなんですね。
橋谷 そう。
神田・中西 はぁぁ。
橋谷 それは、コテンパンに直されました。
松尾 わたしもそうだったなぁ。あの群馬県なんですけど、ぶどう?ぶどうって言うんですよ。いちごのことをいちごって言うんですよね。で、「ぶどう、ぶどう」って言ってたら、「いやあのね、松尾、ぶどうっていうのは、こういうやつだから」って言われて、「そうか」と。関東だから大丈夫と思ってたら、結構方言ありまして。直しましたね。
橋谷 ねぇ。そう。ほんと。
中西 時間かかりましたか?
橋谷 時間っていうか。だって未だに関口さんに怒られてるもん(笑)。
(続き)
(前回)
「大学生だと、大学生特有の訛りとかもあるんですよ。わたし学校で感じるのが。ゲームとかあとゼミ?」
橋谷 サンデーモーニングのオンエア中、CM入ったら、「橋谷、さっき訛ってたぞ」って。
神田・中西 えぇ。そうなんですか(笑)。
橋谷 はい。
神田 方言とか、自分のなかでの、その常識だと思ってるので、自分だけで気づくのって、そのすごい難しいですよね。
松尾 うん。
橋谷 それ、あるかもね。
松尾 ありますよね。誰かに言ってもらわないとですよね。
橋谷 人に言われて初めて気がつくものって、いっぱいある。
松尾 お二人は出身は?
中西 わたしは東京で。
神田 わたしは埼玉です。なので、あの最初、牡蠣と柿がごちゃごちゃになってたことがあって。それは、就活の試験のときに、たまたまその牡蠣についての原稿がでて、「それじゃ貝じゃなくって、果物になっちゃうじゃん」ていうふうに指摘されたことがあります。
橋谷 え。埼玉は牡蠣と柿は?
神田 わたしがおかしかったんだと思います(笑)。だから、同じ言葉で二つ意味を持ってる言葉って、なんかすごいそのとき、ぐちゃぐちゃになっちゃったりして、しかも緊張してると、余計に自分のなかでこんがらがっちゃたりするので、難しいなと思いました。
中西 大学生だと、大学生特有の訛りとかもあるんですよ。わたし学校で感じるのが。ゲームとかあとゼミ?橋谷さんにご指摘いただいたこともあったんですけど(笑)。
橋谷 むかしというか、本当はゼミだよね。
松尾 ですね。わたしもずっとゼミ、ゼミ言ってたら、「違うよ。ゼミだよ」って言われました。
神田 ゼミなんですね。
松尾 ここで?(笑)
橋谷 電話かかってくるよ。ゼミって、もし本当に放送で言ったら。「違う」って。
神田 電話くるんですか?
橋谷 来る。来る。「橋谷さんのアクセント違う」って電話くるよ。
神田 そうなんでか。
橋谷 そう。恐いよぉ(笑)。
神田 日頃から、もう正しい日本語を意識して生活しないといけないですね。
橋谷 かかってこないですか?
松尾 あったと思います。
橋谷 ねぇ。あるよね。
松尾 ただ、ちょっとで寂しかったのは、出身が前橋なんですけど、天気予報読むとき、前橋って言うんですよね。でも、地元はみんな前橋、前橋って言ってて。地元の友達から電話きて、「まっちゃん」まっちゃんって呼ばれてるんですけど、「まっちゃんが前橋じゃなくて前橋って言うからなんか遠い人なっちゃった気がした」とか言われて、ちょっとそこは寂しい電話でしたけどね。
橋谷 あぁ。地元捨てたなとか(笑)。
松尾 (笑)そんなことないよ。
(続き)
「アナウンサーってなにかを諦めなきゃいけないんだよ」
神田 では、続いて私から質問させていただいてもよろしいですか?メイクや服装についてなんですけれども。あのアナウンサーやキャスターを目指すうえで、やはり画面に映る仕事なので、こういう見た目ですとか、こういう服装が望ましいというか、いいんじゃないかなというのはありますか?
松尾 どうですかね。清潔感。
橋谷 清潔感は絶対。
神田 清潔感ってどっからでるんですかね。たとえば、わたし赤色がものすごく好きで、真っ赤な服を着てったことがあるんですね。お仕事のときに。そのときに他の方から「似合わないね」言われて(笑)。すごく傷ついたことがあって。やっぱり、色とかってどうなんですか。清潔感を与える色とかあるんですかね?
橋谷 単色よりも組み合わせのほうが大事かもね。
松尾 そうですね。
橋谷 だから、赤単色だったらオーケーなんだけど、赤となんか、たとえば凄く強い色を合わせたりすると、やっぱり清潔感なくなるかなぁ。
神田 組み合わせ。
橋谷 うん。組み合わせ、大事かも。
神田 そんときは、もう赤(笑)。
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(制作)
「三桂 PLUS」
「日めくりテレビ」