ドローン・ジャーナリズム

Kazu Shimura

Kazu Shimura

志村一隆

 先日、テレビを見ていたら中国のカンニング事情をやっていた。

 こんな感じ。

 カメラとスクリーンがついたものさし定規を教室に持ち込む。そのカメラでテスト問題を撮影、ものさしに内蔵されたネット機能で、どこかで待機してる人に送る。その人が問題を解けたら、その答えはネットを通じて、ものさしのスクリーンに表示される。という仕掛け。

 あらゆるモノがネットとつながると、こんな使い方もでてくる。

 

コネクテッド社会 – 次の10年 –

 

ドローンジャーナリズム-1
 次の10年は、デジタル家電や工業製品にネット機能がつく。バズワード的には、IoT(Internet of Things)と言う。

 すでに、身の回りの家電製品にはカメラやスクリーンがついている。今度は、そのカメラで撮影された情報がネット上を動き回る時代が来る。

 つまり、ビッグデータな時代だ。

 

SONY DSC

 最近は、レンズでなくコネクテッド機能をウリにしたカメラもある。

 GoPro社製のカメラサーフボードの先っぽに付ければ、チューブのなかを滑り降りる自分を生中継できる。カッコいい。

 犬につければ、犬の視点の生中継が可能だ。人間の入り込めない映像が撮れる。

 犬の視点で切り取る映像を犬が撮る。

 釣り針につけれるカメラを販売してる企業もいる。Strike Camという会社。こうしたカメラをアクション・カム(Action Cam)という。

 

 

ドローン・ジャーナリズム

 

 いままで、普通の人が入り込めなかった映像を撮るなら、ドローンもオススメだ。古英語語源で、オスの蜂という意味のDrone。

 小型の無人飛行機である。

 戦争にも使われるし、アマゾンも商品の配達に使えないか実験している。アマゾンでモノを買うと、配送倉庫から無人飛行機が自宅に届けてくれるのだ。

 

 

 

 トヨタレクサスはこんなCMを制作してる。ドローンが自在に飛び回る。このドローンは、KMel Robotics社製。

 

 

 フランスのAR Parrot社や中国のDJI社は、個人向けに低価格のドローンを提供している。これがとても面白い。

 

 

 DJI社の最新製品はカメラ付きで15万円。つまり、これを買えば、子どもの運動会を空から撮る。不動産紹介ビデオに空からの映像を加えられる。カッコいい。個人の空撮が簡単にできるのだ。そんな機械が手に入ったら、立入禁止区域も撮影したくなるのが人情だろう。

 ニュージーランドの写真家は、ドローンで北京の紫禁城を空撮し、警察に勾留された。

 このドローンを使ってジャーナリズムに利用できないか研究してる団体もある。Professional Society of Drone Journalistsには、世界30ヶ国、250名以上のジャーリストが加入している。

 そのサイトに色々面白い事例が紹介されている。

 たとえば、アメリカ人ジャーナリスト“Will Potter”氏は、キックスターター(Kickstarter)というクラウドファンディング(起業家が出資を募るサイト)で、取材のためにドローンを飛ばす費用約300万円を5日間で集めた。イギリスのガーディアン紙も出資してる。彼はドローンを利用し、畜産工場の実態を撮影するという。

 ほかにも、ドローンに投影用プロジェクターを装備して、ビルの壁に映像を映すなんて実験もある。

 

テクノロジーとジャーナリズム

 

 ドローンがあれば、噴火する火口、火事現場などなど。タワーマンションの窓から盗撮するなんて問題も起きるだろう。ともかく、人が操作するドローンだけでなく、犬視点の映像、監視カメラの映像などなど。

 デジタル化で、カメラとスクリーンが身近になった。次はコネクテッド化で、映像が身近になる。

 これからそんなテクノロジーが暴露ジャーナリズムを過熱させるかもしれない。だからこそ、映像の客観性とは?とか、なにが真実なのか?といった議論を続けていく必要があるんではないか。