この時代の変わり目にvol.1

出演
関口宏(自称テレビ屋)
君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)
田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

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出演
関口宏(自称テレビ屋)
君和田正夫(独立メディア塾塾長・元朝日新聞・元テレビ朝日社長)
田中優子(法政大学総長・江戸文化研究)

これまでの時代・これからの時代。
現代への憂と期待を、大人たちが語り合う。

— テキスト —

関口 このコーナー、いつもはシジュウカラと申しまして、日本の中心にいる40代の方の意見の交換の場になっているんですが、今月は年代がガクっと上がります。法政大学の田中総長に来て頂きました。塾長にも来て頂いております。いまの時代といいますか、これからの時代でもいいんですが、僕の感覚では大きく時代が変わっちゃいそうな気がしてます。AIとかいろんなことを言い出したり。未来はどうなっちゃうんだろう。いまの若い人は何を生きがいに生きてるのかなぁなんて感じるものですから。田中総長は学生さんといちばん接してらっしゃいます。いま、学生さんを見てて、なにか感じますか?

田中 学生も先が分からなくなってますね。

関口 そうなんですか?

田中 いま、世界がどうなっていて、あなた方が卒業した後、あなた方はどういうところで生きていくことになるのか?こちらから言わないといけないんですよ。

関口 ほぉ。

田中 たとえば、企業に勤める。だいたい彼らはそう思っているのですが、たとえ日本で企業に勤めても、どこに派遣されるかわからない。大企業だけでなくて、かなり末端の企業まで、世界展開してます。そうしないと生き残れない。世界に支社を作って、外国と取引をして。

関口 グローバル化してるということですか?

田中 完全にグローバル化してます。すでに。

関口 はい。

田中 それと、社員も外国人の比率が増えてきています。日本にいてもそういう社員と一緒に働く。日本にいられないかもしれない。というような状況になってきています。

関口 それを学生さんたちが、まだ理解するに至っていないということですか?

田中 企業の中は知らないので、情報としてはご両親から得ている情報とか、ちょっと前の時代のものになってしまいます。それをやはり保護者の方にも説明しなきゃけないし、本人たちにも解ってもらわないといけない。大学としては、かなり前からそうした状況は解っていたので、外国に行っても何とか働ける、生きていける精神力を育てるために、さまざまなことをやってるんですね。ですからそれを伝えるという必要がある。その中で、それにちゃんと反応するのが女性たちです

関口 へぇ。最近よく聞きますよ。女性の方が一所懸命やるっていう。我々の業界もちょっとそういうところあるでしょ。男性よりも女性の方が頼もしくなってきた。

君和田 根性が座ってると言う感じですよね。

関口 なんでなんですかね。なんでだと思います?

君和田 いま、自己肯定感っていうね。自分が社会に求められているか?とか社会に期待されているか?という自己肯定感っていう指数があるんですね。それが、日本はすごく低いんですね。

関口 低いの?

君和田 どんどん低くなっている。安倍政権になってからもっと下がったという説があるんだけど。要するに、希望が持てなくなっている。いまの社会に。

関口 それわかるような気がしますよね。

君和田 その中で女性の方が元気な理由はいくつかあると思うんだけど、ひとつあるのは、いままで女性の社会進出が遅れていた。そこに、女性がどんどん出ていってる。で、出て行ったらやっぱり面白いよなっていうのがありますよね。男から見れば当たり前の話なんだけれども。だから、女性がどんどん出て行って、会社自体を変えているんだと思う。どんどん変えたほうがいいと思ってるんですけどね。

関口 いい傾向だと思ってますけどね。(続く

(制作)
「日めくりテレビ」